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『20歳でも遅くない』二十歳を過ぎてK-POPアイドルになるためのガイド│オーディション合格実例紹介

2024 - 06.12
執筆者情報
TOKIONE TETSUYA

AVEXワールドオーディション台湾での優勝を機に作曲家として活動し、
独立後はシティポップ・アーティストとしてJAPAN TIMES誌にも掲載された。
NTTドコモ音楽事業部にて、デジタル音楽及び全国オーディションプラットフォームのサービス主幹を担当。
2014年から発掘・アーティストプロデュースを担当した清水美依紗がメジャーデビューを果たした。
早稲田大学・政治経済学部政治学科卒。

はじめに:二十歳を過ぎてK-POPアイドルになったアーティスト達

実例で学ぶオーディション戦略

”K-POPアイドルになりたい”と夢を抱く皆さんにとって、年齢はしばしば大きな心理的ハードルとして立ちはだかりますよね。

しかし、K-POPアイドル達の中では二十歳を大きく過ぎても成功を収めた実例や、K-POP業界でのキャリアを活かして別の分野で活躍するアイドルたちのストーリーがあり、それがK-POP業界の奥深い魅力でもあり希望を与えてくれる部分でもあります。

この記事では、二十歳を過ぎてもK-POPアイドルとしてデビューするために知っておくべき情報や実例を紹介し、日本のアイドルになる道のりとの違いも具体的に説明します。

私自身の合格実体験も交えて考察します

このブログはグローバルアーティスト育成の専門機関Top1ine Artist Developmentが運営していますが、代表の私自身が、25歳の時に大手レコード会社のグローバルオーディションに優勝し、専属契約、その後日本の音楽業界でヒットアーティストのプロデュースを手掛けることができた実例の一つでもあります。

ですのでその実践的専門性の観点から、これから業界を目指される方へ具体的なアドバイスをしていきたいと思いますので、ぜひ最後までお読みください。

 第1章:二十歳を過ぎても受けれる大手K-POPオーディション

 K-POP業界の年齢基準は実際のところどうなのか

K-POP業界では、多くの新人が十代半ばから後半でデビューすることが一般的です。若さとエネルギーが求められるパフォーマンスや、長期間にわたるトレーニングに耐えうる体力が必要とされるため、年齢が高くなるほどデビューの難易度が上がると言われています。

大手事務所の研修生には年齢制限があるのか?

例えば、K-POP大手事務所であるJYPエンターテイメントやYGエンターテインメント、SMエンターテインメント、HYBEなどの通年オーディションのページを見て下記にまとめてみました。大体の年齢目安がわかってきます。

①JYPオーディションは年齢制限ナシ!

実は、TwiceやNiziUが所属する最大手K-POPアイドル事務所JYPのオーディションには年齢制限はありません。ウェブサイトにはいつでも応募できる通年のオーディションページがありますが、そこにははっきりと年齢制限がないと書かれています。

JYPのオーディション募集ページ↓

②YGオーディションは年齢制限アリ

JYPと対照的にBlackpinkやBabymonsterが所属するYGエンターテインメントの場合は、年齢制限が設けられています。2024年のグローバルオーディションによると2006年から2013年生まれが対象とありますので、11歳から18歳といったかなり低年齢に絞った募集をしていることがわかります。

YGオーディション募集:対象年齢↓

③SMオーディションは年齢制限アリ

JYP、YGと並んで3大事務所と言われるSMエンターテインメントの2024年グローバルオーディションにもやはり年齢制限がありました。こちらはYGよりも一つ上の年齢、つまり19歳までの男女を対象としています。

SMオーディションの対象年齢↓

 

④HYBEオーディションは年齢上限高め

最後に、BTSの大活躍でK-POPトップ事務所になったHYBEエンターテインメントJAPANのオーディション情報を見てみました。

すると年齢制限は他の大手事務所より少し緩めで、2000年以降生まれの男女とあります。現在2024年ですので24歳までが応募可能な年齢となります。つまり20歳を超えていても十分応募資格はあるということです。

HYBEオーディションの対象年齢↓

まとめ 大手事務所なら20歳を超えた才能も募集している

このようにK-POP大手事務所の中には、20歳を超えた候補者を募集しているところもありますので、『K-POPアイドルに挑戦したい』『K-POPアーティストになりたい』という方には、ぜひ年齢で自信をなくすことなく挑戦してほしいと思います。

次の章では、実際に20歳を超えてある程度年齢を重ねてからK-POP業界で成功したアイドル達を紹介していきます。


第2章 二十歳を超えて成功したK-POPアイドル達

この章では一部のアーティストは、年齢を超えた成功を収めています。

 年齢を超えた成功事例

 ①Solar (MAMAMOO)のデビューは23歳

MAMAMOOのSolarは、20歳でRBWエンターテインメントにスカウトされ、3年間のトレーニングを経て、23歳でデビューを果たしました。

特に歌唱力を重視している韓国歌謡界において、彼女の成功は、年齢に関係なく努力と才能があれば夢を叶えられることを示しています。

 ②J.Seph (KARD)のデビューは24歳

J.Sephは、19歳でDSPメディアの練習生となり、5年間の厳しいトレーニングを経て、24歳でKARDのメンバーとしてデビューしました。彼のストーリーは、粘り強さと情熱が重要であることを教えてくれます。

 ③Dara (2NE1)のデビューは25歳

Daraは、25歳で2NE1のメンバーとしてデビューしました。彼女はフィリピンでの活動を経て、23歳でYGエンターテインメントに加入し、2年間のトレーニングを経て成功を収めました。

 才能があれば長期間の芸能活動が可能なK-POP業界

 ④SHINHWAは40歳を超えても第一線で活躍

SHINHWAのメンバーは、デビューから20年以上経った今でも活躍しています。彼らは長期間にわたる活動を通じて、年齢に関係なく業界で成功することが可能であることを証明しています。

 ⑤Joon Park (g.o.d)は29歳でデビュー

Joon Parkは、29歳でg.o.dのメンバーとしてデビューし、年齢の壁を打ち破りました。彼の成功は、才能と努力が年齢に勝ることを示しています。2023年に行われたコンサート映像では、彼らの人気が衰えず、若者からも熱烈な支持を受けていることを現しています。


 第3章 キャリアチェンジして長く活動するK-POPアイドル

K-POPだけに関わらずアイドルとしてのキャリアを一生続けられる人とそうでない人がいます。現在は多くのアイドルが他の分野、例えば俳優やMC、プロデューサーとして成功している元アイドルも多く存在します。アイドル活動で培ったステージ上で人々を魅了するスキルは、他の芸能分野にも生かすことができます。

下記にご紹介する実例を見ても、アイドル達にとってK-POP業界で得た経験と知識が新たなキャリアを築く基盤となっていることがわかります。

 Sojin (Girl’s Day)は俳優やバラエティでも活躍

Sojinは、25歳でGirl’s Dayのメンバーとしてデビューし、その後、俳優やソロアーティストとしても成功を収めています。上の番組映像は、日本版がAMAZONプライムで放送されていたマスクシンガーというバラエティ歌唱番組の韓国本土版に出演しているときの様子です。

韓国芸能業界の特色としてアイドル活動の全盛期を終えても、観客や視聴者が尊敬の念を持ってアーティストとして迎え入れるといった慣習があり、日本のバラエティ番組でよくある昔のアイドルさんを笑われ役にして使うような演出が好まれません。

それはやはり歌やダンスを一流のレベルに磨いた人たちは尊敬に値するという世間の了解が取れているからで、日本社会もそうあるべきだと私は感じます。

 Kahi (元After School)はダンス振付師のキャリアへ

Kahiは、24歳でミュージックビデオのモデルとしてデビューしてから、29歳でAfter Schoolのメンバーとしてアイドルデビューした遅咲きのタレントでしたが、ダンスの才能を買われBoAなど数多くの有名歌手のバックダンサーやダンスの先生を務めていました。

After Schoolの活動のみならず、作詞を手がけたり執筆したりと、幅広く活躍していました。その後はソロアーティストや振付師としても活躍しています。

上の動画は自ら振付を考えたコレオグラフィー動画になります。


第4章 アイドルへの道のりが日本とは違う

日本のアイドル業界とK-POP業界にはいくつかの重要な違いがあります。正しい基礎知識を持って、時にはK-POPではないJ-POPアイドル業界を合理的選択で目指すという戦略もありだと思います。

 年齢とトレーニング

日本のアイドル業界では比較的年齢に寛容であり、20代後半や30代でもアイドルとして活動することが一般的です。特に地下アイドル業界は様々なバックグラウンドを持つミドル世代のアイドルを応援してくれるファン層もあります。

一方、K-POP業界では、基本的には若い年齢から歌やダンスを本格的に磨いてきた練習生との技術的競争が常に求められます。

例えば、元HKT48の宮脇咲良さんは子供時代から第一線のアイドル活動を行っていましたが、K-POPのLeSserafimのメンバーとして選ばれるまでにさらにK-POP業界式の相当なダンスと歌のトレーニングを経ています。

日本のアイドルを目指す選択もアリ

日本のアイドルは、バラエティ番組や舞台など、アイドル以外の活動にも積極的に取り組むことが一般的です。

ですので、20代後半の場合などは年齢的に一から数年かけてのトレーニングをする時間的余裕がないと思いますので、日本の地下アイドル業界でまずはデビューし、タレント性や他の得意分野を開発し頭角を現し、デビュー後に成長しながら学ぶという選択肢もアリなのです。

 


 結論 20歳を超えても自分で可能性を閉じる必要はない

K-POPアイドルになる夢を追い続けることは簡単ではありませんが、上に示したように年齢に関係なく成功を収めた実例が示すように、努力と情熱があれば可能性は無限です。

あなた自身がどうありたいかも大切ですが、同時に、応援してくれるファン層がどういうアイドルを求めているかを考えてみると、年齢だけではないことが見えてくると思います。

年齢の壁を乗り越えて夢を追い求めるひたむきな姿勢は、きっと多くの人々に希望と勇気を与えるでしょう。自信がない正直な姿も、時には誰かの心を掴むことがあります。

ぜひあなたの夢を実現するための一歩を踏み出す勇気を持ち続けてください。K-POP業界は、あなたの才能と情熱を必要としています。

20歳を超えてアーティストとして自立するノウハウを提供しています。

Top1ineの研修生の中にも20歳を超えてレッスンに励んでいる仲間がいらっしゃいます。もし同じ夢や目標をお持ちの方は私たちの門を叩いていただければと思います。

執筆者情報
TOKIONE TETSUYA
AVEXワールドオーディション台湾での優勝を機に作曲家として活動し、 独立後はシティポップ・アーティストとしてJAPAN TIMES誌にも掲載された。 NTTドコモ音楽事業部にて、デジタル音楽及び全国オーディションプラットフォームのサービス主幹を担当。 2014年から発掘・アーティストプロデュースを担当した清水美依紗がメジャーデビューを果たした。 早稲田大学・政治経済学部政治学科卒。

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